吸着跡
特開2000−191135【公開番号】
日本板硝子株式会社【出願人】
【課題】
表面に有機物機能膜を有するガラス物品の取り扱い方法において、ガラス表面の付着物がガラス物品ハンドリング治具のガラス接触面を介して、別のガラス物品に再付着しないようなガラス物品の取り扱い方法を提供する。
【解決手段】
ハンドリング治具にて表面に有機物機能膜を有するガラス物品を取り扱う方法において、前記治具の前記ガラス物品に接触する面と、前記ガラス物品表面の間に、紙または布を介して、前記ガラス物品を取り扱うことを特徴とするガラス物品の取り扱い方法である。
【解説】
透過性のある紙や布を介して吸着する。これにより別のガラスへの再付着が防止できる。紙や布の固定方法は、図1のようにガラスにつけたり、図4のように吸盤につけてもよい。
| 図 |
| 図1 実施例 3:合紙 ![]() |
| 図4 実施例 8:布 9:結束用ひも
|
| 図5 ロボットにてガラスを取り扱う様子を示す模式図 |
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真空パッドの吸着後にワークに残る跡を一般に吸着跡(きゅうちゃくあと)、吸着痕(きゅうちゃくこん)と呼んだりニュートンリングと呼ぶ人います。ニュートンリングは、真空パッドが丸形状で、その吸着跡もまた丸いことからこう呼ばれると思われるが、ニュートンリングは光の干渉でできるリング状の干渉縞であり、明らかに吸着跡をニュートンリングと呼ぶのは間違いと思います。
真空パッドによる吸着搬送では、真空パッドがワークに接するため多かれ少なかれ真空パッドの痕跡がワークに残ります。この吸着跡でよしとするか判断の基準は、ワークのその後の製造プロセスによって異なります。非常にファインなプロセスにおいては、これから説明する対策では五十歩百歩で使えません。ワークに接触する真空パッドによる吸着搬送は使えないことになります。
1.吸着跡の原因
吸着跡の原因は次の2つです。
◎ 油脂分がしみ出る
◎ 磨耗でゴム片が落ちる
磨耗は、1回の磨耗で微小なゴム(真空パッドの)がこすれ落ちワークに付くことを指します。
2.吸着跡の対策
○硬度を上げると磨耗がしにくくなり、吸着跡の対策になります。金属と同じように、硬度をあげると耐摩耗性が向上します。
一般に次のことが言えます。
低い<硬度<高い
しやすい<磨耗<しにくい
良い<吸着性<悪い
硬度を上げると磨耗は少なくなり、吸着跡は付きにくくなりますが、吸着性は悪くなります。耐摩耗性と吸着性はトレードオフの関係にあります。
硬度を上げて吸着跡対策とした製品は次の製品があります。
真空パッド材料:PEEK(プラスチック) ピスコ社製
真空パッド材料:POM(ジュラコン、プラスチック)大谷技研製
○ 全体的の硬度を上げるのでは、吸着性が悪くなるので、部分的に機能を付与することが行なわれています。表面のみの硬度を上げる取り組みです。表面の硬度を上げる技術としては次の技術があります。
成膜技術―――――表面に硬い膜を堆積(デポジッション)する。
表面改質技術―――表面のゴム材質を改質し、硬くする。
ゴムに成膜技術で、硬い膜をつけることは難しいです。硬い膜のゴムとの密着が悪く、剥がれてしまいます。
表面改質技術の製品としは次の製品がございます。
ハロゲン処理 SMC製
電子線照射 妙徳製
表面改質(エポキシ化) 大谷技研製
電子線照射は、ゴム表面に電子線を照射し、架橋を進ませ、硬度を上げる技術です。真空中で処理されるため、比較的価格が高いことが難です。
大谷技研の表面改質については、次をご覧ください。
http://www.jidouki.com/archives/351635.html
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―表面改質によるゴム特性の改善―
―“吸着跡”、“はりつき”の防止―
プロセスのファイン(微細化)、クリーン化が進む中、吸着パッドの“吸着跡”や“はりつき”が問題となってきています。吸着パッドの大谷技研は、“吸着跡”、“はりつき”対策として表面改質パッドを開発しました。
表面改質パッドは、吸着パッド表面をエポキシ化しています。改質層(エポキシ層)は、表面から50μm程度で、「滑り性向上」、「バリア効果付与」、「非粘着性付与」の特性を有しています。弾力性など全体としてのゴム特性(シール性能)を維持しながら、表面のみ改質を行い、表面が絡む問題を解決しています。
堆積(デポジション)し成膜する技術(例えばDLC)をトライしましたが、基材(ゴム)との密着が悪く、表面を改質する技術(基材を変化させる技術)に到達しました。
同様な技術に「ハロゲン処理」がありますが、表面改質パッドの表面改質は、ハロゲンを用いず環境負荷の点で優れています。
表面改質できるゴム:ニトリルゴム、天然ゴム
表面改質パッドの効果のメカニズム
表面改質パッドの断面
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